ROAD & SETBACK / 土地仕入れ
前面道路4m未満。
面積だけ見ない。
狭い道路に接する土地は、後退面積だけでなく、建築可否、区画・駐車計画、 工事とインフラ、販売性まで連動して変わります。まず道路種別から確認します。
- この記事のテーマ
- 前面道路とセットバック
- 最初の確認
- 道路種別・幅員・中心線
- 収支への反映
- 有効面積・棟数・追加原価
01 / FIRST ANSWER
「4m未満だからセットバック」と、資料だけで決めない。
前面道路の現況幅員が4m未満でも、その道がどの道路種別に当たるか、 建築基準法上の道路としてどう指定されているかによって確認事項が変わります。 物件概要書の記載だけで確定せず、所管行政庁の道路担当・建築担当等へ確認します。
仕入れの一次検討では、後退部分を有効宅地面積から差し引くだけでなく、 棟数、建物配置、駐車、工事、インフラ、販売価格への影響も並べます。
建築基準法上の扱いと、再建築の条件を確認する。
認定幅員、中心線、反対側の状況、既後退を確認する。
有効面積、区画、工事、販売の変化を収支へ反映する。
02 / BASIC RULE
2項道路は、基準時の中心線と指定内容が出発点。
国土交通省の資料では、都市計画区域等に編入された際に既に建築物が立ち並んでいた 幅員4m未満の道について、特定行政庁の指定により建築基準法上の道路とみなす制度が 説明されています。一般的な図示では、基準時の中心線から両側2mの範囲が道路とみなされ、 その範囲内では建築できないとされています。
個別地の線は、一般論だけで確定しない。
- すべての幅員4m未満の道が2項道路とは限りません。
- 片側が川、崖、線路敷等の場合など、後退の考え方が異なる場合があります。
- 中心線、道路境界、既後退の扱いは、行政資料・測量・現地で確認します。
03 / SEVEN CHECKS
セットバックで確認する7項目。
建築基準法上の道路種別
道路台帳や指定図等を確認し、物件概要書の表記との一致を見る。
認定幅員と現況幅員
どこからどこまでを測った幅員か、側溝・縁石・擁壁等の位置も確認する。
基準時の中心線
現在の舗装中心ではなく、行政が扱う中心線と指定範囲を確認する。
道路反対側の状況
宅地、川、崖、線路敷等の状況で後退の考え方が変わり得るため確認する。
既後退、門塀、擁壁、越境
後退済みか、撤去・再築が必要な工作物があるか、現地と図面で照合する。
後退後の有効宅地面積
後退面積を分けて入力し、区画数、建物配置、駐車計画を引き直す。
工事・許認可・販売への影響
測量、撤去、造成、外構、引込、工期、販売価格への影響を別枠で置く。
04 / PROFIT IMPACT
後退面積は、収支の4か所へ反映する。
使える面積が変わる
- 後退前の土地面積
- 後退・非有効部分
- 計画に使う有効宅地面積
棟数と配置が変わる
- 間口、敷地延長、駐車
- 建物・外構の配置
- 区画ごとの商品性
面積以外の費用が出る
- 測量、境界、門塀等の撤去
- 造成、擁壁、側溝、外構
- インフラ・許認可・工期
接道条件が売値へ影響する
- 車両の進入・すれ違い
- 工事車両と搬入条件
- 将来の買主への説明事項
05 / WORKFLOW
行政確認から再試算までの順番。
- STEP 1
地番と前面道路を特定する
公図、測量図、現況写真をそろえ、どの筆がどの道へ接するか整理します。
- STEP 2
所管行政庁で道路の扱いを確認する
道路種別、指定範囲、幅員、中心線、建築・後退条件を確認し、窓口と日付を記録します。
- STEP 3
現地・測量で線と工作物を照合する
境界、既後退、門塀、擁壁、側溝、越境等を確認し、必要な測量と撤去を見積もります。
- STEP 4
有効面積、区画、原価、売値を更新する
後退後の計画へ差し替え、基本・厳しめの両ケースで土地の仕入れ上限を再計算します。
確認結果と根拠資料を案件へ保存
□ 建築基準法上の道路種別 □ 行政が把握する認定幅員・指定範囲 □ 現況幅員と測定位置 □ 基準時の中心線と反対側の状況 □ 既後退部分・門塀・擁壁等の現況 □ 後退後の有効宅地面積と区画計画 □ 測量・撤去・造成・外構・引込等の追加原価
06 / SOURCES
根拠に使った公的資料。
次の資料は制度の一般的な理解に使えます。個別道路の指定や建築可否は、 必ず所在地を所管する行政庁等へ確認してください。
- 国土交通省「接道規制のあり方について」2項道路とセットバックの制度・図解
- 法務局「登記事項証明書、地図・図面証明書を取得したい方」公図、地積測量図等の請求案内